仮タイトル「ラスカルの育て方~飼育マニュアルは“Way-Atcha, The Coon-Raccoon of Kilder Creek”~」
はじめに.
もしも、ラスカルを手に入れてから、アライグマの飼育方法を知るためにスターリングがアーネスト・T・シートン著“Way-Atcha, The Coon-Raccoon of Kilder Creek”を読み、そこから得た知識を実際に使っていたと仮定するならば、スターリングのおこなったラスカルの世話は成功だったと言えるのかどうかを証明する。
I. Rascalの中に見られる“Way-Atcha”の情報(スターリングが“Way-Atcha”を参考にしたと思う理由)
1.ラスカルと過ごした1年が1918年から1919年であり、Wild Animal Waysが1916年に出版されていた。読むことは可能である。
2.赤ちゃんラスカルの生活―木の穴を巣にした、生後2カ月は巣穴でじっとしている
3.ラスカルの食糧事情―ワイアッチャは母親から狩りを教わる、ピゴット家でお菓子をもらったりニワトリの卵を食べる、トウモロコシは話に出てこない
4.ラスカルとワイアッチャの運命―野生で生まれ、人間に飼われ、野生に帰る(ワイアッチャは自然界に戻った後まで描かれている)
5.ラスカルという名前の由来―シートンは、いたずらをしたワイアッチャを“the little rascal”と呼んだ(注.アニメのOPでラスカルがノートにインクを付けた手でペタペタと手形を押しているシーンが出てくる。これは“Way-Atcha”の中でも登場するシーン。)
II.ラスカルはどのように育ったのか
ラスカルが幸せだったかは誰にもわからないが、ラスカルの行動を分析し、スターリングの育て方が間違っていなかったことを明らかにする。
1. 活き活きとしたラスカルの振る舞いと私が見た動物園のアライグマとの比較
2. 本能に従うことがラスカルのためとすると、スターリングがやった育て方でラスカルは野生に帰る準備ができていたのか
―スターリングの基本的なペットの飼い方、飼ううえでのポリシー「自由の尊重」→ラスカルは伸び伸びと生活できた
―ラスカルの能力を確認:食糧確保、檻から出られる器用さ、敵に立ち向かう力→スターリングと別れた頃には一人前になっていた
終わりに.
ワイアッチャは野生のアライグマとして自然界に無事復帰することができた。しかしラスカルの場合はわからない。スターリングはコシュコノング湖でラスカルと別れたきり、一度も会っていないからだ。ワイアッチャがハッピーエンドを迎えられたのも、物語がフィクションであるからだろう。だがそれでも私たちは、スターリングが立派にラスカルを育て上げ、ラスカルが幸せなアライグマライフを楽しんだと信じよう。
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